高級オーダースーツを選ぶ際のPOINT
高級なオーダースーツを選ぶ際のポイントは下記の3つです。
1、生地
2、オプション
3、スーツの仕立て方
それぞれ詳しく解説します。
生地
高級なオーダースーツブランドを選ぶ際は、生地の製造国や素材の把握が重要です。デザインや品質、触り心地などは生地の製造国により異なるため、事前に把握しておきましょう。
代表的な生地の製造国と特徴をまとめると下表のようになります。
生産国 | 特徴 |
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イギリス | 厚みがある耐久性がよい |
イタリア | 柔らかい上品な光沢特徴のある色柄が豊富 |
日本 | 滑らかさがある耐久性がよい日本特有の四季に合わせられる |
イギリス製の生地は、重厚感を求める方にピッタリです。伝統を重んじる文化のため、クラシカルで紳士的な装いになります。反対にスタイリッシュに見せたい方は、イタリア製の生地が明るい印象を与えられます。デザインだけではなく四季に合わせて機能性を求める方は、日本製の生地がおすすめです。
生地の製造国は、見た目だけで判断するのは難しいため、素材が記載されているタグを見て判断すると間違いがありません。
生地選びMOVE
オプション
オーダースーツの醍醐味の1つであるオプションは、ボタンやポケットなどの細部を決められるため、自分だけのこだわりを詰めこんだスーツを仕立てられます。
おすすめのオプションは、下記4つです。
オプション | 素材や種類 |
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ラペルの幅 | 幅狭普通幅広 |
ボタン | 水牛ボタンナットボタンシェル革ボタンなど |
ポケット | 水平なポケット「フラップポケット」斜めポケット「スラントポケット」ポケットの上に小さいポケット「チェンジポケット」など |
袖口 | 本切羽開き見せ重ねボタンなど |
ラペルとは襟の部分を示し、幅により全体の印象が変わります。幅が広いとクラシカルな雰囲気で重厚感を演出し、幅を狭くすると若々しくシャープな印象を与えます。
ボタンは、天然素材を選ぶことでより高級感を演出できます。天然素材のボタンのなかで代表的な素材は水牛です。水牛ボタンは、一つひとつ職人が手作業で作ります。天然素材のため色味や柄が僅かに変わるので、選ぶ際は全てのボタンを見比べて色合いのバランスを見てください。
ポケットは、角度や数により個性を演出できます。斜めになっているスラントポケットは腰回りをスッキリと魅せられます。ポケットの上に小さなポケットを付けるチェンジポケットは、個性的な印象になり視線を腰上に集めることで、脚長効果を演出できます。
袖口は開かないデザインが多いですが、本切羽を選ぶことで開閉が可能です。本切羽はお洒落を演出でき、スーツの細部までこだわりを取り入れたことが一目でわかる点も魅力の1つです。
スーツの仕立て方
仕立て方は3種類あり、パターンオーダー・イージーオーダー・フルオーダーに分かれます。
オーダー方法 | 仕立て方 |
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パターンオーダー | 既製の型から体型に最も合うスーツを選び仕立てる |
イージーオーダー | 基本の型紙を用いて、体型に合うように型紙を補正して仕立てる |
フルオーダー | 採寸して1から型紙を起こし、手作業で職人が仕立てる |
自分に合った最高級のスーツを仕立てたい方は、フルオーダーがおすすめです。採寸して1から仕立てるため、世の中に1つしかない理想的なスーツが手に入ります。
なお、オーダータイプが同じでもブランドによって細かい仕様が異なります。例えば、襟の裏側を見ると、仕立てのよいスーツは襟裏にステッチのようなものが並んでいます。これは、生地と生地の間に毛芯を挟み手作業で細かく縫い留めた跡です。
一方、大量生産のスーツは接着芯を使用しているので縫い留めた跡がありません。接着芯とは、熱で生地と生地を貼り付ける方法です。熱に弱いため、クリーニングを繰り返すと襟の表面がヨレてきてしまいます。
スーツを綺麗に長く維持するためにも、細かい仕様の違いを事前にチェックしておきましょう。
最後に、生地の種類はブランドによって異なるため、どんな生地を取り扱っているのか、自分好みの生地があるかなどを直接店舗に問い合わせると間違いがありません。
高級な生地からリーズナブルな生地まで幅広く取り扱っているブランドであれば、選択肢の幅が広がるため好みのスーツスタイルが見つけやすくなります。
仕立て方ごとの値段相場
オーダー方法ごとの費用は、下記のとおりです。
オーダー方法 | 費用 |
---|
パターンオーダー | 約7万~10万円 |
イージーオーダー | 約10万~20万円 |
フルオーダー | 約20万~100万円 |
最も高級な仕立て方は、フルオーダーです。価格の相場が約20万〜100万円となり、ほか2つのオーダー方法よりも高額になります。さらにフルオーダーは、仕立て方が2種類あります。それぞれの違いは下記のとおりです。
オーダー方法 | 仕立て方 | 費用 |
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ハンドメイドフルオーダー | 型紙から裁断まで全て手作業で仕立てる方法 | 約40万円~ |
マシンメイドフルオーダー | 採寸は人が行い、型紙や裁断は機械が仕立てる方法 | 約20万円~ |
ハンドメイドフルオーダーの特徴は、縫い付けも人が行うので機械ではできない力加減をつけられることです。手作業で仕立てる分、値段も約40万円~と高額になります。
マシンメイドフルオーダーの特徴は、全て人の手で作業をせず機械を用いるため、ハンドメイドフルオーダーよりも納期が短い点です。縫い付けはミシン、裁断は機械を使用する場合もあるため、価格は20万円〜とハンドメイドフルオーダーよりも抑えられます。
仮縫い後は、試着で調整しながら自身が納得するまで細部にこだわりを反映できます。また、完成後のサイズ直しも可能で、長く愛用できるスーツです。ただし、完成までの工程は1ヶ月以上かかるため、時間に余裕を持って注文してください。
高級オーダースーツの値段相場
オーダースーツは主に仕立て方・生地ブランドで値段が変わります。
生地のブランドごとの値段相場
各ブランドの相場は以下のとおりです。
生地ブランド | 相場 |
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Ermenegildo Zegna(ゼニア) | 約20万~ |
Loro Piana(ロロピアーナ) | 約15万~ |
TRABALDO TOGNA(トラバルドトーニャ) | 約15万~ |
Marzotto(マルゾット) | 約15万~ |
DORAGO(ドラゴ) | 約15万~ |
Canonico(カノニコ) | 約12万~ |
直営店を設けているブランドもありますが、チェーン店や個人テーラーなどより値段が高くなる傾向があります。理由としては、直営店で仕立てたというブランド力の影響やオーダー方法により、金額が異なるためです。
明確な予算を立てた上で自分に合った生地を見つけ、信頼できるショップで注文しましょう。
高級オーダースーツのメリット
高級オーダースーツを選ぶメリットとして、以下が挙げられます。
・重厚感がある
・トレンドに左右されない
・耐久性がよい
世界で一着しかないスーツが仕立てられる
また、あなたが周囲に与えたい具体的なイメージがあれば、そのとおりにデザインができます。
昨今は、オフィスカジュアルを取り入れている企業も多く、スーツの自由度が高くなってきました。既製品のスーツはどうしてもデザインが似てしまい、自分らしさを出したい方には物足りないと感じるでしょう。
ファッションのトレンドが変わるのは非常に早いため、既製品のスーツを長く着用していると古臭い印象になってしまったり、型が崩れてきた場合は買い替えを検討したりしなければなりません。
オーダースーツは、購入後の仕立て直しができるため、体型の変化や縫製部分のほつれなどの修正に対応できます。また、生地のデザインからボタン1つまで細部にこだわれるため、重要な会議やプライベートでの大事な行事など幅広く対応でき、既製品ではできない着こなしも楽しめます。
メリットを最大限にするための注意点は、予算をあらかじめ決めておくことです。生地やボタン、そして細部にいたるまでカスタマイズできますが、選ぶパーツにより金額が大きく変わります。
そのため、カウンセリング時に明確な予算を伝え、理想とするスーツに近づけるようにすると、後悔のないオーダースーツが手に入るでしょう。
高級オーダースーツ優良店
最高級の価格帯のブランドからリーズナブルな価格帯のブランドまで幅広くお伝えします。各ブランドの特徴を把握し、あなたの理想どおりのオーダースーツを手に入れてください。